これってただの夫婦喧嘩なの?それとも・・・

夫婦喧嘩とモラハラの違い

「いつもケンカばっかり・・・もううんざり!!」

毎日のように顔を合わせると喧嘩になって
いつも怒鳴られて怖いし、疲れる・・・
一緒にいてもこんな状況は本当に辛いですよね。

どんな夫婦でも育ってきた環境が異なるため、意見の違いや喧嘩はあるものです。
ですが、下の2つのことに当てはまるのなら、ただの夫婦喧嘩ではなく、
あなたはモラハラ被害にあっているかもしれません。

ふたりの関係が対等ではない

夫婦喧嘩とモラハラとの大きな違いは、夫婦関係が対等ではないことです。
お互いに意見を言い合う夫婦喧嘩に対し、
「夫の態度が支配的で逆らえない」「言い返すのが怖い」など
夫の態度に恐怖を感じ、萎縮して言い返せないようであればモラハラになります。

また、客観的に考えて夫に非があるような問題でも、人格や価値観・家族などを否定され、
謝るまで無視されたり許してもらえないようなケースは、夫婦喧嘩の範囲を超えモラハラに該当するでしょう。

怒りの表現が度を越えている

度を超えた怒りを表現するのも、モラハラと夫婦喧嘩の違いです。
たとえば、「夫が昔から大切にしているものを誤って壊してしまったために、1週間冷たい態度をとられた」などはまだ「喧嘩」の範囲内かもしれません。
しかし、「家での食事中に手が滑って箸を落としたことに対し、説教され1週間無視される」のは「モラハラ」といえるでしょう。

大抵の人であれば怒らない出来事に対し、度を超えて怒ってきたり、人格を否定したりするような行為はモラハラに該当します。

そして、日常的にモラハラ被害にあっていると、夫がモラハラなのか自分が間違っているのかわからなくなってしまいます。

モラハラ夫によくある12の特徴

モラハラ夫によくある言動や特徴をまとめてみました。
まずはチェックしてみましょう。

 ① 絶対に謝らない

 ② 妻が少しでも楽し気にしたり、たしなめようとしたりすると機嫌が悪い

 ③ 間違いや失敗を人のせいにして、それを責め立てる

 ④ 気に入らないことがあるとすぐに態度や顔に出す

 ⑤ 平気で噓をつく

 ⑥  妻や妻の家族・友人に対して人格否定やバカにするようなことを言う

 ⑦ 人前で妻を邪険に扱う

 ⑧ 嫉妬や依存、束縛が激しい

 ⑨ 大声で怒鳴ったり、物にあたるなどして威圧する

 ⑩ 子どもや大切なものを盾に取り、脅したり強要したりする

 ⑪ 共感性がなく、興味のないことは無視する

 ⑫ 妻の仕事に口を出したり、家族や友人との交流を制限する

いくつ当てはまりましたか?

上記の特徴に3つ以上あてはまれば、夫からモラハラ被害にあっている可能性が高いといえます。

なぜモラハラをする夫になるの?主な原因と考えられるもの

ほとんどの場合、夫が最初からモラハラをする人だったというケースはありません。もしわかっていたらそもそも結婚なんてしていませんよね。では、モラハラ夫になる原因は何なのでしょうか?考えられるものとして、以下のことがあげられます。

幼少期の家庭環境

モラハラが起きる原因の一つとして、幼少期に過ごした家庭環境に要因があるといわれています。
親が子どものやることに逐一口を出すことで、子どもはだんだんと「親の意見=自分の意見」と勘違いするようになることがあります。 代表的なものでいうと勉強や習い事に関する圧力ですが、こういったことが続くと自分の存在価値を証明しようという考えが強くなり、自分より弱い立場の人間をいじめるなど、心の廃れた大人になる可能性がでてきます。

また、子どもは幼少期に両親のマネをすることで自制心を学んでいくものです。ネグレクトや暴力などを受けていたりすると、多感な時期ということもあり、人に優しくするという気持ちが育ちにくくなるといわれています。

そして自分もモラハラを受けていた人は、自分でもモラハラをしてしまう傾向にあります。幼少の頃に言われ続けたコンプレックスが募っていき、親が外面と内面を使い分ける様子を見ていくうちに、使い分けが上手い大人に成長する人もいます。

仕事上のストレス

単純に仕事に対して感じるストレスが原因の場合もありますが、昨今の経済不況の最中、管理者はもちろん従業員全員に精神的なプレッシャーがかかっていることも考えられます。職場内にハラスメントの問題が起きると、その組織の生産性は著しく低下し、業績そのものにも大きく影響を及ぼすリスクがあります。

そういった職場のストレスを家庭内に持ち帰り、妻に当たり散らして発散させようとするのです。職場環境の改善が見込めれば夫のモラハラもなくなるかもしれませんが、そうでなければ、妻はストレスのはけ口のような存在になってしまいます。

その他の要因

もちろんモラハラをする人が悪いのですが、相手がモラハラをするのは以下のような要因があるケースもあります。

発達障害

モラハラ夫が子どもの頃は「発達障害」という病名が一般的でなかった可能性もありますが、最近では原因の一つと考えられています。

プライドが高く自信過剰

昔からプライドが高く、自信過剰であったこともモラハラをする人間になる要因になり得ます。

心配性

逆に、気が小さく心配性の人は精神面が弱いところもありますから、配偶者を所有物のように扱う傾向があり、それがモラハラになる可能性もあります。  

夫のモラハラは治るの?モラハラ夫を改心させるためには

モラハラを受けているといっても、関係改善に向けてできれば治して欲しい!と考えている方も多いはずです。では、モラハラは治るのでしょうか…見ていきましょうね。

モラハラは心の病気と言われている

「モラハラ」はハラスメントのひとつであって、病名ではありません。長年培われてきたものが形になったもので、それがその人の行動様式といえます。

言葉の暴力がいけないということを認識できる判断能力が低いのと、相手を威圧する態度や振る舞いが染み付いているので、本人がカウンセリングを受ければある程度は改善されるケースもあるものの、これをやれば必ず改善されるといった方法がないのが現状です。

モラハラをする人が抱えがちな特性

自己愛性
パーソナリティ障害
自分は特別な存在でなければならないと思い込むこと。
アダルト
チルドレン
幼少期に体験したことや家庭環境が原因で大人になっても過去の傷を抱えながら生きている人のこと。
自己肯定感の欠如自分自身を愛せる状態である自己肯定感が失われ、自分に自信がない、相手を失ったら怖いという気持ちから、言葉や態度で相手を支配しようとしてしまう。

自分の間違いを認めることはない

モラハラ夫は非常にタチが悪く、「どうして正しいことを言っているのに自分が謝るんだ」と本気で考えています。

ですから、モラハラの場合は「あなたはモラハラをしている」と指摘したところで、相手は素直に認めることはありません。無駄な労力を使わないためにも、相手は否定しかしないと覚えておくと良いかもしれません。

これから変わる見込みは少ない

人はそんなに簡単に性格や生き方が変わらないように、残念ながら、モラハラも変わることはないと思ったほうがよいでしょう。 多くの場合、25歳も過ぎれば人格の形成は終了しています。

ですので、カウンセリングに連れて行ってもカウンセラーを論破して満足するモラハラ夫の姿がそこにあるような気がします。モラハラをする相手を改心させるには骨が折れます。長期間培ってきた価値観を変えるのは困難だからです。

相手のモラハラで人生を台無しにしてしまう前に、あなた自身が「辛い」と感じた時には、専門家に相談したり心のサポートをしてもらう勇気を持つことも必要になります。

あなたの味方になってくれる人は必ずいます。

少しだけ顔を上げて、無理せずゆっくり歩きだしましょう。